演じた役柄のせいで、誹謗中傷された経験を持つ役者さんが、「現実と虚構の区別をつける知性」を持つよう「観客に求める」事は無理からぬと感じる。 ただ、その解決方法として「現実社会で違法とされている事はエンタメでも基本表現を制限・禁止すべき」を選択するのは無い。 たしかに、そういう役柄が無くなれば、(仮に、事務所が持ってきた仕事を断れないような弱い立場の役者だとしても)、役柄を理由に非難される事は無くなるかもしれない。事務所は「有名税」とか言って守ってくれないかもしれないし。 でも、そうやって作られる娯楽がどういったものか。そういった規制がある社会がどういったものか。 私は「現実と虚構をごっちゃにするな」とは思うが、その解決方法は他に求めたい。 現在、役者を守るシステムを取り入れている現場が生まれ始めていると聞く(Netflix金魚妻)。役者に対する誹謗中傷に対しては事務所が声明を発表するケースも近年増えていると感じる。 もちろん観客側が、現実と虚構を区別して考えるのは必要不可欠である。(観客に知性を求める事には、なる) 件の役者さんが負った嫌な体験を、これからの世代が負わずに済むよう願う。 追記 Wikipediaで見ると、件の役者さんをバッシングし炎上させたのは週刊誌であった様子。仮に後からそのバッシングを知ったとしても、気分のいいものではないだろう。
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