Prologue・ある人の記録
西暦2050年の春先にそいつらは現れた。
地底には独自の文明と住人がいたことを地上の人類達は知らなかった。地底世界からの民『グランテ』は地上世界に突如として現れ、地上を制圧していった。
グランテの当時の皇帝は彼らの科学技術の結晶にして悪魔の兵器『アンデルセン・アーカイブ』の力で地上の世界を塗り替えた。
「アーカイブよ! 地上の民達に力を示せ! この星を海に沈めよ!」
皇帝はそう叫ぶと、地上の水位が急上昇し大陸が沈み人の立てる大地は減っていった。地球の大陸の多くが沈み星の97%が海と化した。
地上の人類はグランテと戦いつつも、自分達の文明を継続させていった。海底や上空、海上に都市や国家を設置し人類は生き抜いていった。多くの犠牲を払いながらも……
それから400年の月日が経過しようとしていた……
――とある男の手記から
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