2024年2月25日のCOMITIA147で頒布した新刊『稀有の海より4』のあとがきです。

（2023年5月に発行した4巻準備号の内容も含みます）

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ようやく完全体となった4巻ができました。

準備号を挟んだとはいえ2年もかかってしまい、本当に本当にお待たせしました…！

会場でも「待ってました」「楽しみにしてました」と何度もお声がけいただき、申し訳ない＆嬉しいありがとうがたっぷり混ざった複雑な感情でいました。

もちろん通販を利用してくださった方の中にも同じような思いを持ってくださる人はいらっしゃると思います。

各方面に深々と感謝申し上げます。ずっと待っていてくれて本当にありがとうございます！

1巻は冬、2巻は夏、3巻は秋ときて、ついに季節が一周しました。

4巻は準部号も含め春のお話です。

『祈り・願い』をテーマに、登場人物それぞれが形作る『人への愛』を描きました。

自分の力ではどうにもならない・どうしようもできない状況に追い込まれたとき、人は『祈り』や『願い』に救いを求めるといいます。

それはもう一度歩み出す勇気になるし、御守りのような心の支えにもなる。物質的なものでなくてもそれに秘められたパワーは凄まじいものになると思っています。

それが自分自身に向けてのものか、あるいは別の誰かに向けたものか、どちらにしてもひとつの愛の形になるのでは…と思い、いろんな表現で描いてみました。

その点に目を向けながらもう一度読み返していただけたらとても嬉しいです。

8話ではものすごく一瞬ですが、今までイトの言葉の中でしか存在を感じられなかった先代イトのマスターが登場しました。

物語上で再び登場するかはわかりませんが、個人的に掘り下げたい人物なので何らかの形でまた登場させたいと考えています。

そして巻の始まりと終わりにあるプロローグ＆エピローグですが…

長くお付き合いいただいてる方は勘づいているかもしれませんが、実はこの部分だけ1巻からずっと続いているお話であり、最終巻と合わせて完結するようになっています（メインの物語は変わらず基本1話完結式です）

「ここで終わり！？」というところでエピローグが終わってしまい申し訳ないのですが、次巻をお待ちいただけたら幸いです。

次こそもっと早く皆さんにお届けできるようにがんばります！

最終巻の話題が出たのであらためてお知らせしますが、『稀有の海より』は全6巻構成でプロットを築き2020年から描き続けている古川個人の創作漫画です。

無事に4巻が発行でき、四季も巡りました。では残りの5・6巻はどうなるのか？

その点も含め、今後もお楽しみにしていただけますと幸いです。

そして現在読者の方々に向けたアンケートを実施しています。

ぜひご協力いただけたら大変嬉しいです（Googleログインが必須となります）

期限は3月いっぱいを予定しています。よろしくお願いします！

COMITIA147会場の様子についても書き留めておきます。

去年の5月ぶりの東京ビッグサイトでした。毎度会場に入ると緊張に襲われ思うように手も頭も動かなくなるのはなぜなのか…（3分前くらいまでバタバタしてました）

開場後は一時お渡しまでにお時間頂戴した場面もあり、お急ぎの方にはご迷惑おかけしました。高額紙幣でのお会計時はとくに…暗算できない頭で本当に申し訳ない…

（ちなみに高額紙幣でのお支払いは開場後1時間後くらいでしたらスムーズに対応できます。基本はピッタリ会計もしくは小銭のお釣りが出る程度の金額にしていただけますと大変助かります）

たくさんの方に足を運んでいただき、新刊既刊はすべて完売しました。お手に取ってくださった皆さま本当にありがとうございました！

改めて挨拶に〜と落ち着いてから戻ってきてくださった方もいらっしゃり、優しさがとても沁みました…ご配慮誠に感謝します。たくさんお話しできて幸せでした！

お手紙やお菓子＆コーヒーなどの差し入れなども頂戴し本当に嬉しいです。作業の合間や休憩時間にゆっくり大事に食べていきます。

今回に限らずですが、頂いたお手紙を読んでいると皆さんそれぞれの思いを丁寧に綴ってくださっていて「なんて特別で貴重な経験をさせていただいてるんだろう」としみじみ感じることができ、感謝の思いでいっぱいになります。全部宝物です。

『稀有の海より』がそれぞれの人生に寄り添うことができているのなら、作者としてこの上ない幸せです。本当にありがとうございました！

次回イベント参加は5月12日開催の関西コミティア70で、それ以降は未定です。

2年ぶり2回目のインテックス、どうぞよろしくお願いします！

最後に、毎度恒例の執筆中ずっと聴いていた音楽をご紹介して締めにします。

2曲とも優しく儚く、ものすごく大好きな曲です。「くちなしの丘」は原田知世さんが歌われている方もとても素敵なので、ぜひどちらも聴いてみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました！

『稀有の海より 4』あとがき

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