2023/11/22、『戴冠』という曲を投稿しました。 この曲、普段と少し毛色の違う曲調(のつもり)です。しかし、この曲を作る上で考えたことは「普段と違う」とは真逆で、むしろ「原点回帰をしよう」というのを目的に始めました。 曲について詳しく話始める前に少しその話をしましょう。 6年前、投稿を始めたばかりの僕が意識していたことは「曲によって別人になること」でした。 カネノネさんっぽい、という作風を確立するのではなく、むしろ別人が作ったような幅広い作風を目指していました。 その考えに至った理由は、当時歌詞を先に終わらせることが10割だった自分にとって「歌詞に曲調を合わせるのが正解で、それなら歌詞の内容によって全く違うものになるはず」と思っていたからです。 実際、今でも特に間違ったことを思っていたとは思いません。 しかし投稿から数年、例えば「重めのピアノがデカデカと真ん中で鳴る」とか「子守歌みたいな曲」とか、少しずつ偏りが見え始めました。 別にそれが悪いことだとは思わないです、僕自身の理想と外れてきたなと感じているという話ですので。 それはそれで、考える必要のあることが減ったり、そういう曲を求めている人の需要を満たせたり、と考えると一長一短なのだとは思います。 ただまあ、それを狙ってしているならまだしも「他をしてない」ではなく「他が出来ない」になってしまっている感覚がありました。 それを理由に最近はあまり使わない音を狙って使っていたり、某匿名祭で隠れることを理由に自分っぽくない要素を組み込んだ曲を作ったりしました。 そして、今回の『戴冠』では、より音楽的なものを作ろうと考えました。 ここでいう音楽的、というのは要するに「分類を聞かれた時の答えやすさ」みたいなものとして使っています。 実際に聞いた人がそう感じるかはともかく、例えば今回の戴冠なら制作中に「和風」を意識して作りました。 まあ特に何かを参考にしたわけでもないので、和風というか「和風」風なんですけれどね。それはそれでアリかなと。 (参考にしない理由は「パクリ扱いが怖いから」です) 自分の思う和風っぽい音色を、自分の思う和風っぽいメロと自分の思う和風っぽい編曲で。 そうして出来たのが『戴冠』です。 とはいってもだいぶ甘めで、日本全く関係なさそうな楽器も「っぽい」という理由で採用してます。あとなんかピコピコ音もアクセントに入れてます。 歌詞の詳しい内容についてはここでは触れません、わかりにくいことを言っている自覚はありますが「わかりにくくしようとしている」ので、読み解けないなら諦めてください。 今回はかなり語感や雰囲気に寄せてはいますが、ちゃんと全て意味のある言葉です。 (言える範囲で言うなら「ちょっとだけその歌の音階で押韻してる」とかいう意味のわからない作詞はしてる) 噛み砕いた時、割と僕の根幹の部分について触れている歌詞です。 暇な方はどうぞ読み解いてあげてください。 曲解説として投稿しておきながら自分語りが大半でしたが、ここで終わります。 難解な言葉で埋め尽くされた歌詞ですが、一番言いたいことは最後の一文です。それでは、また。 「どうせ誰にもなれないでしょう?」
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