ゆるやかなひとりごと

祭GALAのDVD＆Blu-rayについてXに書いたもの。
ゆるやかに残していこうかな、と思います。

祭 GALA

これはただの舞台の記録映像ではなくて

ひとつの作品として成立していて素晴らしいなとと思いました。

敢えて言ってしまえばわたし、SnowMan、舘様に対して

実を言うとナマモノを求めていなくて。

作り上げた、緻密に組み立てられた

舘様が、みせたいと思うものだけ選ばれた完璧な作品、が

最良と思っているのです。

（ぐだっぐだの小箱のライブが好きな人間が何を言ってんだって感じなんですけど）

この映像は作品だな、と思いました。

それは、映像がそう作られている、というよりも

この舞台自体がひとつひとつ丁寧に積み上げて

完璧に近づけることを続けられた作品だから

それはなるべくしてなったんだな、と。

ビジュアルコメンタリーで映像と向き合う3人をみて感じました。

最初に再生してすぐ度肝を抜かれたのは

深澤辰哉さんの美しさで。

コメンタリーをみると、深澤さん的ベストのお顔ではないらしいんですけど

いや、めちゃくちゃ美しいですよ。

オープニングからDancing Floor、岩本照さんの新世界までのコンテンツは特に外国の方が考える日本というか。それを本当に美しく作品として作られていてファン向けではないところにどうにか出せたらいいのにな、と心底思いました。

3人のパートは勿論なのですけど、Jr.の方々のパートも含めていいな、と思いました。ボールライトを使ったエレクトロなのにアナログな千手観音的な動きとか、扱う大きな扇子のしなりや美しさ、存在感も。

コシノジュンコさんの手掛けられたお衣装、手描きされたというお面が、圧倒的な厚みと説得力で、1000倍くらいに底上げしていて、デザイナーさんというのは本当にすごい、と思いました。途中でパンプアップしてしまったという舘様さえもひたすらに美しいシルエットで。

そしてそのお衣装を3人が着て動くことで完成されるその存在こそがそれ以上の神々しい作品として成立していて。そこには作られた方にしか分からないさらにとてつもない快感があるのだろうな、と思うと震えます。だからこそコシノさんは複数回ご覧になったんだろうな、と思いました。

ここから個人パートのところだけ個別感想

（舘様だけ超絶長い）

新世界/岩本照

とても素晴らしいです。ひーくんの解釈と世界観、ストーリー性がお洒落で面白くて。それを形にしている背景や衣装の最低限さまでもが引き算の完璧な美しさなのが、本当に岩本照、という感じ。

あの日の少年/深澤辰哉

わたしの求める深澤さんの歌声すぎて今すぐ音源が欲しい。やわらかな心地良さと、少し無機質な感じと、ひんやりとした質感の深澤さんの歌声をそのまま表したみたいなお衣装。どこまで計算なのか分からないけど、そこにある当たり前みたいな特別が解釈にハマりすぎてる。

Moon/宮舘涼太

で、宮舘涼太さんのMoonなんですけど。これはもう前評判からずっと、どえらいものだとは聞いていましたけど。それってダンスや演出が主だったんですけど。ひっくり返りました。舘様の歌が上手すぎて。いやいやいや、何そのテクニカル全出し。本当に何ですか、これ。

何か本筋というのか演出やダンスについての前に歌が異常にテクニカルなことを消化できないというか。舘様の秘めたるものの壮大さに打ちのめされました。本当に。怖いくらい。

いや別に今まで聴いてきたものもお上手だったんですよ。でもそこからこんな飛び出すことある？っていう。でも、舘様という人ってそういう人なんだろうな、と腑に落ちたりもするというか。

全員の作品で自分に求められるもの、に対して忠実で、そこに自分が掛けていい熱量や時間を、周りの人の物差しの中で仕上げているのではないかな、と、想像していて。今回のこれは、自分が自分で突き詰めていく自分のためのもの、だから、なのかなって。ただの想像です。全部。

とにかくそんな妄想想像を永遠にしてしまうくらい、舘様の歌に、衝撃を受けすぎてこんなにポスト消費してまだ歌のことしか言えてない。やばい長い。

いきなりスーパーテクニカルになった気がしたのって、キーが合ってるってこともあるのかも。と、いうのを朝歌以外のことをツブツブしようとして見返しててまた思うっていう。舘様の歌いやすい音域。

やっとこ歌以外のとこ。まず演出。舘様のそれは、ひーくんの引き算と対というか。足し算だと思うのだけど舘様って足し算をキュッと纏めて一枚にみせるのが本当に上手いというか、バランスとかセンスもあるのだと思うけど。ダンスとか歌も全部まるで引き算みたいにみせる足し算だな、といつも思う。

例えば色合いの揃え方とか、ライトの分量と入れ方とか。影をも足し算に使っていて、それが引き算になるっていうか。格子に這わせたライトがランダムに点いてる？欠けてる？ところとか、垂らしている紐の細さとか、透ける布のドレープの細かさとか。そういうひとつひとつが舘様って感じ。

使う色数が本当に絶妙で。ダンサーさんのお衣装の方が目立つのも舘様自身の存在感との足し算による引き算というか。ダンサーさんに印象的に使われたシルバーが、舘様のお衣装では一番多くて靴なの、すごい。で、シャツのボタンとか、ジャケットのポケットの小さなあしらいとか、ほんのーり足してる。

これって、真ん中が舘様ではじめて成立する分量、バランスだと思うんだよね。もうその匙加減が震えるくらい好きだし、人、を超えた魅力というか。言葉で言い表しきれないけど無意識の感覚の中で快感を揺さぶられる。

で、本題？なんですけど。宮舘涼太さんをすきな人全員好きだと思うんですけど、移動のための移動が存在しないというところ。その最たるものというか。登場から最後まで全ての動作が魅せるためのものっていう。

わたしフィギュアスケートとかでも、助走的な動作が気になる族で。舘様ってそういうのが本当になくて、いつも。でも、実際にはあってそれをそうみせないように動くのが、いつもで。このMoonはそうではなくて全ての時間、場面、動作を魅せるために作られていると感じるのです。

で、それをやり切れるのって舘様しかいないんじゃないかとさえ思うんですよ。そう作ったとしても。

舘様の、舘様にしか成し得ないようなことをこれがお手本で教えられた当たり前の動作ですみたいな顔してやるところが舘様にしかない、わたしが舘様を好きになった入口であり、舘様を好きな一番の理由にいつまでもどこまでもなっていて。新しいものが出るたびにそれをビッタビタに浴びて風邪引く。

で、風邪を引きました。もれなく。熱に浮かされて狂ったように何度も何度も観るしかなくて。歌がどうだ、演出がどうた、とあれこれめちゃくちゃ長く言いましたがそんなものを通り越して宮舘涼太さんのダンスが全てだってそれだけになってしまうのです、今日も。

わたしが日頃から何かを制作する時のほんの1mmをどうしても譲れない感覚を舘様はピタッと合わせて穏やかにしてくれる感じで。すごい、というよりそう！これ！！！これです！！！っていうそこが本当に気持ち良くて言葉にならないけどとにかくたまらなく好きです。

祭 GALA / 岩本照・深澤辰哉・宮舘涼太

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