今朝、チェジュ航空の事故で、ローカライザーの基盤が高さ4メートルのコンクリート基盤になっており、これがなければ死者がもっと少なくて済んだのではないかと書いたのですが、ちょっと気になって状況の確認をしました。 私が、コンクリート基盤がなければ助かった人が多かったのではないかと感じたのは、1996年の福岡空港のガルーダ空港のオーバーラン事故が頭にあったからです。V1(時速270キロ位)を超えてからの離陸中断で相当な速度でオーバーランし、ランディングギアが破損し機体が炎上したにも関わらず、乗客の大半が脱出できていたからです。この事故では、ローカライザーのアンテナと、外周のフェンスを突き破って、空港敷地外でようやく機体が停止していました。 グーグル・マップで務安空港を確認してみたところ、2枚目の画像のように、空港の敷地全体がコンクリートでできた丈夫な高い塀に囲われていて、ローカライザーの基盤に衝突していなくても、このコンクリート塀に衝突していれば、同じような非参な結果になっていたのかもしれないと思いました。国内の空港と同じように考えてはいけなかったようです。 日本国内の大半の空港は、滑走路の延長上のフェンスはオーバーラン時に備えてパイプと金網で作られたフェンスになっているのですが、韓国の空港は、刑務所の塀のように周囲を頑丈なコンクリート塀に囲われており、2番目の画像のように、所々に見張所まで置かれているようです。 北朝鮮との対立状態が続いていて、空港に対するテロの危険性があるため、このような厳重な構造になっているようです。テロに対する備えが、万が一のオーバーラン事故の時には、命取りになりかねない。安全に対する備えは本当に難しいものだと思いました。
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